HARMの法則とは? 発信ジャンルを決める前に知っておきたい「続き」の話

ブログでもSNSでも、始めるときに必ずぶつかるのが「で、何について書けばいいの?」という壁です。

好きなことを書けばいい、とはよく言われます。でも収益も視野に入れるなら、好きなだけでは足りない。

読む人がいて、その人が何かを求めていて、そこにお金が動く余地がある。

そういう場所を選ばないと、書いても書いても何も起きないという時間だけが過ぎていきます。

そこで持ち出されるのがHARMの法則です。

SNSで発信を始めた人が、わりと早い段階で出会う言葉じゃないでしょうか。「人の悩みはこの4つに分けられる」というシンプルな話で、覚えやすいし、実際に使える。

Roy
ただ、SNSで紹介されているHARMは、けっこう省略されています。

原典にはもう一段深い使い方が書かれているし、それ以上に、この法則を初心者がそのまま使うと危ない部分の話がほとんどされていない。

この記事では、HARMの中身と、その先の話をします。

この記事を書いた人
  • 大手メディアでWEBライターとして執筆中
  • SEO・収益設計を軸に複数サイトを運営
  • 10年以上アフィリエイトを実践し、分散型で収益化
  • 実務と複数サイト運営の経験をもとに発信

Roy


もくじ

HARMの法則とは何か

まず出どころから。

HARMの法則は、メンタリストDaiGoさんの『人を操る禁断の文章術』(かんき出版)で紹介されたものです。刊行は2015年1月なので、けっこう前の本ですね。

同書には人を動かす7つのトリガーというものが出てきて、その3番目「悩み」の中でこう書かれています。

人の悩みの9割は「HARM」の4文字に集約される

内訳はこうです。

H – Health(健康)

体と心にまつわること全般。ダイエット、美容、外見、病気、加齢、睡眠、メンタル。年齢を重ねるほど関心が強くなる領域でもあります。

A – Ambition(野心)

将来の夢、キャリア、自己実現。転職したい、独立したい、スキルを身につけたい、認められたい。前向きな欲求に見えて、その裏側には「今のままではまずい」という焦りがあることが多い。

R – Relation(人間関係)

恋愛、結婚、家族、友人、職場。人が相談したがることの上位に常に入ってくるテーマです。

M – Money(お金)

収入、貯金、投資、節約、借金、副業。ちなみにこのブログは、まるごとここに属しています。

言われてみれば当たり前の分類なんですが、こうやって言語化されて名前がついたことで、発信のジャンル選びに使える道具になった。

Roy
実際にアフィリエイトを長くやっている人なら、法則の名前は知らなくても、感覚としては同じことを掴んでいると思います。

「稼げるジャンル」として昔から語られてきた領域と、ほぼぴったり重なるんですよね。

SNSでは省かれがちな「世代の掛け合わせ」

ここからが、簡易版のHARM紹介ではあまり触れられない部分です。

原典では、HARMの4分類に「世代」を掛け合わせるという使い方が示されています。同じHealthでも、20代と40代と60代では悩みの中身がまったく違うからです。

たとえばHealthを世代で割ってみると、こんな感じになります。

20代なら、ダイエットや肌荒れ、見た目の悩みが中心。30代に入ると、女性は出産や妊活が視野に入り、男性は体力の衰えや薄毛が気になり始める。

40代を過ぎると健康診断の数値や生活習慣が現実問題として迫ってきて、60代なら関節や視力、老後の体力の話になる。

同じ「健康」という一語でも、届く相手も、書くべき内容も、紹介できる商品もまるで別物です。

これ、発信ジャンルを決めるときにものすごく効きます。

「健康について書こう」だと漠然としすぎて誰にも刺さらない。でも「30代で子育て中の女性の、睡眠不足の話」まで絞ると、急に読者の顔が見えてくる。

HARMは4択のメニューではなく、掛け算の片側だと思っておくのがいいと思います。片側だけでは足りない。


なぜHARMが効くのか

理屈は単純で、悩みが深いほど、人はお金を出すからです。

「なんとなく気になる」程度のことに人は財布を開きません。でも「このままだと本当にまずい」と思っていることには、驚くほどあっさりお金を使う。

健康を損なった人が高額なサプリを買い、将来が不安な人が情報商材に手を出し、人間関係に疲れた人がカウンセリングを受ける。

つまりHARMは、お金が動く場所を示した地図なんです。SNSでバズりやすいのも同じ理由で、悩みの深いところほど反応が強く出る。

だから「HARMに従えば稼げる」という話は、間違っていません。実際にお金が動いているのは、まさにここです。

ただ、この地図には続きがあります。


同じ地図を持っても、結果は人によって変わる

ここが、この記事でいちばん伝えたいことです。

HARMは強力ですが、強力だからこそ全員がそこを狙っています

健康、お金、人間関係。どの領域も、すでに企業が本気の予算を投じ、実績のある発信者がひしめいている。

Roy
完全なレッドオーシャンです。笑

そこで結果が出るかどうかは、法則を知っているかどうかではなく、あなたが誰なのかで決まります。

すでにフォロワーがいる人、その分野の資格や職業経験がある人、実績を数字で示せる人。こういう立場の人がHARMを狙うと、これはもう強い。

同じことを言っても届き方が違うし、信頼が最初から乗っているので、そのまま収益につながります。

一方で、まだ何の実績もなく、副業もやったことがない状態で同じ領域に飛び込むと、どうなるか。

埋もれます

書いても読まれず、順位も上がらず、時間だけが消えていく。これは能力の問題ではなくて、単純に土俵が違うというだけの話です。

だから私は、HARMをおすすめもしないし、否定もしません。

そういう構造になっている、という事実を知った上で、自分の立ち位置で判断してほしいと思っています。

もしあなたが何かの専門家だったり、すでに人が集まる場所を持っていたりするなら、HARMは間違いなく武器になる。

そうでないなら、いきなり本丸に突っ込むより、自分が経験してきた小さな領域から始めて、実績と信頼を積んでからそこに近づくほうが現実的だと思います。

このブログでよく書いている「月5万より、まず1円」というのも、結局は同じ話です。順番の問題なんですよね。


HARMとYMYLは、見事に重なっている

SEOの視点から補足すると、もうひとつ知っておくべきことがあります。

GoogleにはYMYL(Your Money or Your Life)という考え方があります。

人の健康、経済状況、安全、幸福に大きな影響を与えうるテーマのことで、Googleはこの領域のページを、他よりずっと厳しく評価します。間違った情報が人生を壊しかねないからです。

もうお気づきだと思いますが、HARMのHとMは、YMYLとほぼ同じものを指しています。 Health(健康)はまさにYour Life、Money(お金)はそのままYour Money。

つまり、こういうことになります。

悩みが深い → お金が動く → だから稼げる → でも同時に、Googleが最も厳しく見る領域でもある。

この領域で検索上位を取るには、書いている人が誰なのか、その分野の経験や資格があるのか、といった部分がかなり重視されます。

医師が書いた健康記事と、匿名の初心者が書いた健康記事が同じ土俵で戦うことは、基本的にありません。

SNSではフォロワーとの関係性で勝負できても、検索エンジンでは冷たく評価される。同じHARMでも、SNSとSEOでは戦い方がまったく違うということです。


特にHealthは、法律のリスクがある

そして、これは初心者ほど知らないまま踏み込みがちなので、はっきり書いておきます。

健康・美容の分野には薬機法という法律があります。医薬品や化粧品、健康食品などの広告表現を規制する法律です。

ここで重要なのが、条文の書き出しです。

薬機法66条は

何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない」

となっています。

「何人も」。つまりメーカーや広告代理店だけでなく、アフィリエイター、インフルエンサー、ライター、記事を書いた個人も規制の対象です。「自分は商品を売ってるわけじゃないから」は通用しません。

しかも罰則があります。この規定に違反すると、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金、またはその両方が科されうる。2021年の法改正では課徴金制度も導入されていて、経済的なリスクも以前より重くなっています。

たとえばサプリメントを紹介するときに「これを飲めば痩せます」「〇〇が治ります」と書く。医師や研究者が推奨しているかのような表現を使う。よかれと思ってやったこれらが、法律に触れる可能性がある。

知らなかったでは済まない領域なんですよね。

美容や健康は、主婦層や女性の発信者にとって書きやすく、実感もこもりやすいジャンルです。だからこそ入り口として選ばれやすい。

でも、その入りやすさと、背後にあるリスクの大きさが釣り合っていない。ここは本当に気をつけてほしいところです。

なお私は弁護士ではないので、具体的な表現の可否については専門家や、薬機法チェックのサービスを利用して確認してください。


まとめ:地図は便利だが、地図だけでは足りない

長くなったので整理します。

HARMの法則は、人の悩みを健康・野心・人間関係・お金の4つに分類したもので、出どころは2015年の『人を操る禁断の文章術』です。ここに世代を掛け合わせると、発信すべき相手がぐっと具体的になる。

悩みが深い領域ほどお金が動くので、HARMを狙う発信は確かに強い。それは事実です。

ただしその領域は、同時に競争が最も激しく、Googleが最も厳しく評価し、健康分野に至っては法律上のリスクまで背負う場所でもあります。すでに実績や専門性がある人にとっては武器になり、何もない状態の人にとっては消耗戦になりやすい。

同じ地図でも、持ち主によって結果が変わるわけです。

だからHARMを知ったあとにやるべきなのは、「よし健康ジャンルで行こう」と決めることではなく、自分がこの地図のどこに立っているのかを確認することだと思います。

自分の経験、これまでやってきたこと、人より少し詳しいこと。そこがHARMのどこかに重なっているなら、そこがあなたの入り口です。重なっていないなら、まず重なりを作るところから。

遠回りに見えますが、埋もれて時間を溶かすよりは、ずっと早いと思います。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

記事をシェアする
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

「副業ベース」は、「副業を成功させたい人のためのベース(根拠地)」をコンセプトに、副業・WordPress・アフィリエイトに関する情報を発信するメディアです。ブログやアフィリエイトに関する情報だけでなく、これから副業を始めようとする人のコンテンツ全般も扱っています。

もくじ